去る8月20日(土)、北里大学医学部 大野先生による北里大学医学部の入試ガイダンスを行いました。大学の先生による直接の学校説明や入試概要説明に、生徒達は熱心に耳を傾け、積極的に参加をしていました。
北里大学の魅力的な授業カリキュラムや楽しそうな学生生活の様子に、生徒たちも医学部生活の具体的なイメージが湧いたようです。
■日程:2013年8月20日(火) 16:30〜17:30
■講師:大野先生(教務課・学生課課長)
■アジェンダ:
- 北里大学の沿革および組織
- 相模原キャンパスについて
- 北里大学医学部のカリキュラム
- 入学試験について
- 奨学金について
- 質疑応答
■ガイダンス内容(抜粋)
1.北里大学の沿革および組織
現在の学校法人北里研究所には、薬学部・獣医学部・医学部・海洋生命科学部・看護学部・理学部・医療衛生学部の7学部があります。「生命系の総合大学」ということになります。また大学院は、6研究科1学府の7つとなっています。それから、北里生命科学研究所と東洋医学総合研究所の2つの研究所があります。大学病院は、北里研究所との統合によって現在4つとり、医学部のある相模原市には北里大学病院と、北里大学東病院の2病院、東京都港区白金に北里研究所病院、埼玉県北本市に北里大学メディカルセンターがあります。その他、専門学校として、新潟に北里大学保健衛生専門学院、埼玉県北本市に北里大学看護専門学校があります。
北里大学医学部の学祖は、北里柴三郎先生です。1889年破傷風菌の純粋培養に成功して免疫血清療法を確立し、1892年に伝染病研究所を設立しました。翌年、北里研究所の前身となる土筆ヶ岡養生園を開設し、1914年に私立北里研究所を設立しました。北里先生は、1917年慶応義塾大学の医学部医学科の創設に尽力し、初代の医学部長に就任しました。それから1923年に日本医師会を設立し、初代の会長に就任しました。
北里先生の多数の門下生には、そのお名前からとった北島賞という各学年の成績人物優秀者を表彰する制度がある、血清療法を確立した北島太一先生、赤痢菌を発見した志賀潔先生、梅毒の特効薬を発見した秦佐八郎、千円札の肖像画にもなっている、黄熱病の研究で有名な野口英世先生などがおります。
1962年に北里研究所の創立50周年記念事業として学校法人北里学園が設立され、衛生学部が開設されました。医学部は1970年に開設され、翌年1971に北里大学病院が開設されました。2008年には社団法人北里研究所と学校法人北里学園が統合し、学校法人北里研究所が発足しました。2010年は医学部創立40周年で、2013年までに4279名の医師が誕生し、44期生が入学しています。なお、2012年に大学創立50周年になり、来年2014年に北里研究所の創立から00周年を迎えますので、現在50周年と100周年の周年事業を行っています。イベント等も行っていますので、もし興味のある方はHPをご覧ください。
2.相模原キャンパスについて
まず、医学部のある相模原キャンパスは非常に広いキャンパスで、第一総合グラウンド、総合体育館、1年生の教養科目のための一般教育部棟、教養図書館、医学図書館などがあり、教育の環境が整っています。体育館にはトレーニングルームもあります。医学図書館には、医学に関連する図書が多数取り揃えられています。講義室は各学年で分かれていて、だいたい各学年で決まった講義室で勉強します。コンピュータ室には60台のコンピュータが設置されていて、普段の授業の他に、4年生で行われるCBT試験もこちらの教室を使って行います。各科目の実習を行う実習室も備えられています。
また、現在の病院が出来て40年以上経過しているため、相模原キャンパスでは新しい大学病院を現在建設中であり、2014年5月7日の開院を目指しています。新大学病院と、現在新棟と言われている建物を合わせて約1000床の新しい大学病院となる予定です。急性期医療をこの新しい病院で、東病院は慢性期医療というように、役割・機能を分けた診療体制の再構築を進めています。
3.北里大学医学部のカリキュラム
北里大学医学部の基本理念は4つあります。
「人間性豊かで優れた医師の養成」…患者さんの立場に立って考え、患者さんを中心とする医療を行うことができる思いやりのある医師を養成するための教育をしています。
「学際領域を含む医学研究の推進」…患者さんを治療するにあたって必要な、診断技術や医療技術を確立するためには、なぜその病気は発生するのか、どう治療したらそうなるのかということを研究する医学研究が重要であるという考え方です。現在、医学研究入門が1年生から3年生まであり、今年から3年生で各研究室に配属されて、研究を行う科目が設置されました。
「国際貢献の推進と地域医療への協力」…医療のグローバル化が進む中、グローバルな視点を持つ医師を養成するため、海外選択実習などの取組を行っています。
「予防医学の推進」…病気になった人を治すことも大切ですが、病気にならない、病気にさせないという予防医学も重要です。そのために地域・行政と連携した試みを進めています。
北里大学医学部のカリキュラムは、医師としての自覚を育てる6年間一貫教育となっており、問題を解決する手段や思考過程を学び、詰め込み教育に偏りすぎないゆとりある時間設計になっています。
1年生から専門の基礎的な科目を勉強します。なるべく早い段階から病院の現場に出て、医師としての自覚・意欲、目的意識を持ってもらうため、1年生の4月から6月までに順番に体験当直を行います。内科・外科・小児科のうちの一つの科に1名ずつ、1日に3名の学生が医師に付いて当直を体験します。また、3年生の10月には、看護師に付いて体験当直もします。教養科目は、広い視野と人間性を身に付けてもらうために行います。試験前にゆとりをもって学ぶために自習時間を設け、詰め込みではなくゆっくりと勉強できる環境を整えています。
2年生では専門の基礎科目がさらに発展し、生化学、生理学、それから解剖学などの科目で、正常な人体の構造と動きを勉強します。また、問題を解決する力を養うため、テュートリアル教育という、ディスカッションをしながら進めていく教育を取り入れています。実習は知識を経験に変えるという考え方で、生化学・生理学・解剖学など、様々な実習も行います。特に後期に入ると、解剖学実習が始まります。
3年生の途中から基礎と臨床をつなぐ器官系別総合教育に入ります。「器官系別総合教育」は、人体を脳、心臓、消化器のように臓器別に分け、正常な状態と異常な(病気の)状態を知り、それをどう診断し、最終的にはどう治療するかを深く臓器別に勉強し、診断から治療まで系統的に分析して対処する力を養成するプログラムです。この器官系別総合教育というのは今現在ほとんどの大学で取り入れられていますが、北里大学では開設当初から取り入れています。実習も組み込まれており、知識だけでなく実践に結びつく形で学びます。基礎医学の重要性を再確認するため、2年生や1年生で勉強してきた基礎的な部分についても再度ここで勉強します。
4年生では、臨床実習に備えて実力と人間力を磨くため、引き続き器官系別総合教育が行われますが、理論だけでなく応用力も身に付けられるよう、医師としての心構えやマナーについても指導します。臨床実習に入る前に知識・心構え、技能、マナーの習得状況を判定するため、共用試験CBTとOSCEが行われます。CBT試験では今まで学んできた医学の知識、OSCEでは技能や心構え・マナーをチェックします。これらに合格すれば臨床実習で患者さんの前に立つことができます。
CBTはコンピュータを使った試験です。昨年は約120人の学生が一斉に2つの教室でコンピュータを使って受験しました。OSCEは客観的臨床能力評価の試験です。模擬の患者さんを使ってて実際に診察室に入り、シナリオに沿ってどのように患者さんに対して診察を行うのかを見ます。
臨床実習に入る前、医学部長からひとりひとりに白衣を渡される白衣授与式があり、学生が決意を述べるなど、気持ちを新たに実習に臨む意志を表明する行事があります。臨床実習では6〜7人のグループに分かれ、28診療科全部を回ります。大学によっては、例えば内科では、腎臓内科は回るけれど血液内科は回らないというようなやり方を取り入れている大学もあります。
6年生では、6月まで選択実習として3週間ずつ、希望する3つの診療科を回ります。選択実習は学外でも可能で、この期間に海外に実習に行くことも可能ですし、「どこか外の病院に行きたい」という希望があれば、3つの科のうち1つは他大学で実習を行うことも可能です。6年生になりますと、クリニカルクラークシップ(=診療参加型実習)として、自分が実際に診療に加わります。7月以降は総合講義として、医師国家試験および卒業試験に対応する講義が行われ、Advanced OSCEと総合試験の結果により卒業が決まります。卒業後に医師国家試験を受験しますが、直近の25年2月に行われた試験では残念ながら合格率が87.3%に下がりました。24年2月の試験では、合格率は98.2%で、ほとんどの学生が医師国家試験に合格しています。平均では95%程度です。卒業生4324名中4279名が、つまり99.2%の卒業生が国家試験に合格して医師になっています。
■「チーム医療教育プログラム」
現在の医療では、医師だけではなく、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士など医療関連職の人がひとりの患者さんをチームで治すという考え方になってきています。北里大学では医学部の他に、薬学部、看護学部、医療衛生学部(臨床検査技師・理学療法士・放射線技師など)があるほか、保健衛生専門学院(新潟)では管理栄養士も養成しているため、チーム医療を勉強するための理想的な環境です。
医学部の場合、1年生でチーム医療論を講義で勉強し、5年生になるとチーム医療演習があります。チーム医療演習では、医療系の全ての学部の学生が1000名以上参加し、約10名ずつに分かれたチームにテーマが与えられ、2日間かけてそのテーマをもとにディスカッションして最終発表まで行います。その後、各病院でこのプログラムが募集されているチーム医療体験実習に応募し、実際の病院の現場でチーム医療を体験するプログラムが取り入れられています。
■「海外選択実習」
1医療のグローバル化に対応するため、国際交流の場を通してグローバルな思考を持った医師を育てる目的で、6年生の選択実習期間に海外の病院に実習に行くことができます。現在の協定校はドイツのマーブルク大学、アメリカのハワイ大学・マサチューセッツ大学、イタリアのダヌンツィオ大学です。昨年度は10名の学生がこれに参加しました。大学から補助金もあり、交通費と宿泊費はほぼこれで賄えます。ただし英語の能力が必要です。大学によってはTOFELで基準以上の得点が必要な場合もありますし、ハワイ大学ではSkypeで向こうの先生と直接面談します。また、普段の成績が悪い場合、国家試験に専念してもらわなければいけないので、留学するためにはある程度の成績が必要です。
■早期体験学習
昨年から始まったプログラムで、地域の医療機関や保育園、老人施設などで毎週水曜日、3週間にわたり実習を行い、そこの現場を体験します。これを2クール行います。
4.入学試験について
「現代医療において特に重要視されているチーム医療の観点から、人望や包容擁力など、リーダーとしての資質を備え、体系的な医学知識と確実な医療技術を持ち、最先端の医学に関する知識を意欲的に吸収し続ける努力をすることが出来る医師の養成」という理念を持っています。チーム医療でチームの中心となるのは医師であるため、リーダーとしての資質も養成の理念としています。入学者の受け入れにおいては、「患者さんの立場に立って考えることができる思いやりと生命に対する畏敬の念をもって医療にあたることができる人間性豊かで優れた医師の養成」を目的とすることから,「学力試験の結果を尊重することはもとより,将来医師となるべき資質,能力をも含め,総合的な判定による入学者の選抜を基本方針としています。
求める学生像は、「医師であることはもとより、一人の人間として、相手に共感できる思いやりを持つ学生」「患者さんの立場に立って考えることができて、社会人としてのマナーを実践できる学生」「医学ならびに医療行為を通じて社会的、国際的に貢献したいと考える学生」「広い視野を持ち,いろいろなことにチャレンジできる学生」「さまざまな刺激と影響を受けながら,自己を確立できる学生」です。自立して、自律的に考えて動ける学生を求めています。
■一般入試
「英語・数学・理科の学力に加えて,人間性豊かで論理的思考能力,記述力,表現力,考察力,理解力などが優れた学生の入学を希望しています。学力以外の面については、小論文や面接で見させてもらいます。
募集人員89名に、山梨県の地域枠2名、茨城県の地域枠2名、相模原市の修学資金枠1名が含まれています。なお、神奈川県地域枠(定員5名)は入学者の中から募集・選考を行います。出願期間は2013年12月17日から2014年1月20日まで、試験日は1次試験が1月25日で2次試験が2月1日・2日のうち1日を出願時に選択になります。試験場は相模原キャンパス内の医学部校舎またはL号館で、地方会場は設けていません。1次試験の合格発表が1月30日、2次試験の合格発表が2月5日、手続き締切は2月12日です。
1次試験の数学・英語はそれぞれ150点、理科が200点(100点×2科目)で、物理・化学・生物の中から2科目を選択できます。数学が1時限目で、9時から10時20分までの80分間。英語が2時限目で11時から12時10分の70分間。理科が3時限目で13時10分から14時50分の100分間です。1次試験に合格すると、2次試験で適性検査、論文、面接、それから必要と認められた方のみ健康診断があり、出身高等学校の調査書を含め総合的に判断されます。1時限目が適性検査で9時から10時30分までの90分間、2時限目が論文で11時から12時30分の90分間、その後面接および必要と認められた方には健康診断があります。終了時間は16時と書いていますが、すべての試験が終わった受験生から終了しますのであくまで目安です。
○受験者数…25年度は1971人、24年度が1723人、23年度が1364人と、ここ3年間は毎年増加傾向です。昨年度は北里大学医学部に限らず、全国の医学部医学科で受験生が非常に増加しました。医学部全体の入学定員が増えたことなどで、医学部人気が少し高まっているのではないかということと、昨年に関してはセンター試験が少し難しくて、私立の医科大学に国立から受験生が流れたのではないか、というような分析がされています。
○合格者数・倍率…25年度は343人、24年度が344人、23年度が328人と、350名前後の一次合格者を出しています。1次合格倍率は、受験生が増えている中で1次試験の合格者数はほとんど変わりませんので、23年度の4.2倍に対して、25年度は5.7倍と、倍率がかなり上がっています。2次試験の正規合格者と繰上合格者を合計して、25年度が215名、24年度が183、23年度が180最終合格者を出しました。25年度は受験者数が増えた影響もあり、例年より若干辞退者数が多かったため人数が多くなっていますが、例年では正規合格者と繰上合格者を合計して180名前後になると思います。1次受験者に対する2次合格倍率は、正規合格者については受験者数の増加に合わせて、過去3年間で11.9倍から17.4倍まで高くなっています。なお、繰上合格を含めるで25年度は9.2倍、24年度は9.4、23年度は7.6倍です。
○合格点…試験は500点満点です。2次で正規または繰上で合格した方の1次試験の得点は、25年度の最高得点が457点、最低が372点。24年度が最高435点、最低333点。23年度が最高454点、最低293点です。最低得点が23年度以前は6割弱でしたが、24年度が333点で6割5分、25年度が372点と7割を越えました。最高点は450点前後であまり変わっていませんので、最高点と最低点の差が狭くなっています。3年前は150点くらいだったのが今では85点しかないので、1点の重みが増し、少しのミスが大きく響くと思います。
○現浪比および男女比…受験者数、一次合格者数、二次の正規合格者数とも、現役が約3割、1浪・2浪を合わせて約5割、それ以外が約2割です。だいたい毎年同じ比率です。男女比は、例年同じような比率で、男性が6割から7割、女性が3割から4割です。
○学生の出身地域…指定校もあわせて、東京都および神奈川県で72名と、全体の6割を占めます。関東全体を含めると7割以上です。近畿・中国・四国が少なく、九州・東北は比較的出身者が多いです。
■山梨県地域枠、茨城県地域枠
一般入試の結果で山梨県地域枠・茨城県地域枠に採用されると、卒業後に各県の地域医療に従事することを返還免除の要件として奨学金を受けることができます。山梨県は平成22年度から行われまして、導入初年度は180、その後は25名前後の出願者がいます。茨城県は平成25年度入試から取り入れ、初年度は16名の志願者がいました。定員枠は2名で、1名〜3名の合格者となっています。
■指定校推薦
「心身ともに健全にして品行方正、情操豊かで、かつ学業成績が優良な学生の入学を希望しています。11月1日から11月11日までが出願期間で、試験は11月17日に相模原キャンパス医学部校舎で行われます。発表日は11月20日で、手続き締切が11月29日です。過去5年間、30名の定員で募集をしています。40〜55名程度の志願者のうち、35名前後毎年合格を出します。指定校推薦は女性の方の出願・受験が多く、入学者も女性の方が多いです。
■学士入学試験
英語・数学と理科(化学・生物必修)の学力に加え,医学以外の専門分野を修めた幅広い視野を持った学生に入学してもらうため、学士入学試験を実施しています。若干名の募集で、出願期間、試験場、合格発表、手続き締切等はすべて一般入試と同じです。
1次試験の内容は、数学は一般入試の一部のみ解答する100点満点の試験です。外国語は一般入学試験と全く同じ問題で150点、理科も一般入学試験と同じ問題の200点満点の試験で、化学・生物が必修です。2次試験は、試験科目は一般入学試験と同じです。その他、出身大学の成績証明書と卒業(見込)証明書、推薦書を提出していただきます。また、学士入学試験の場合、面接が2回行われます。
5.奨学金について
○特別待遇奨学制度(特待生制度)…一般入試の合格者の中から4つの区分で特待生を選考しています。1種から4種まであります。第1種は、6年間の学費全額が免除。第2種は6年間で2390万、約3分の2の学費が免除。第3種は6年間で1140万、約3分の1の学費が免除になります。第4種は初年度のみ150万円免除です。第1種から3種は、二次試験の時に一般入試の面接に加えて、特別に面接が行われます。一次試験の段階で特待生の候補者が決まり、一次試験および二次試験の結果に加えて特待生の面接の結果で決定します。第1種はここ何年か出ていません。第2種と第3種は合わせて例年2,3名です。第4種の奨学金は1次試験および2次試験を合わせた成績上位50名で、成績順位だけで決まります。
○相模原市地域医療医師修学資金貸付制度(相模原市修学資金枠)…今年度の入試から新たに導入された制度です。将来、相模原市の総合診療医として医師の業務に従事しようとする意志がある人のうち1を対象に、6年間の学費全額分の修学資金を貸し付けます。留年・休学をした場合は休止されます。一般入試の出願時に相模原市修学資金枠を選択するほか、相模原市に出願書類を提出するため、希望する受験生は事前に相模原市の地域医療政策担当に問い合わせてください。相模原市修学資金枠は、出願に際しては特に条件はありませんが、返還免除の条件があります。相模原市長が指定する医療機関で2年間臨床研修を行ったのち、相模原市長が指定する医療機関で総合診療医として7年間従事すれば返還免除となります。
○山梨県地域枠…将来山梨県の地域医療に従事する意思のある人のうち2に奨学金を月額13万円貸与します。貸与期間は6年間で、留年した場合は貸与が休止されます。出願に際しての条件はなく、事前に書類の提出も必要ありません。一般入試の出願時に山梨県の地域枠を選択し、合格して入学が決まりましたら書類を提出してもらいます。医師免許取得後、15年間のうち9年間山梨県内の公立病院等に勤務すれば返還免除になります。
○神奈川県地域医療医師修学資金制度(神奈川県地域枠)…神奈川県の地域医療に従事する意思を持った人のうち5を対象に、月額10万円の奨学金を貸与します。指定校推薦入学者も対象にするため、入学後に募集し、4月に書類提出となります。貸与期間は6年間で、大学卒業後、臨床研修期間を除く9年間以上指定の医療機関で業務に従事すれば返還免除となります。
○茨城県地域医療医師修学資金貸与制度(茨城県地域枠)…茨城県内の高等学校を卒業した人、または親御さんが居住されている人のうち2名に月額15万円が貸与されます。一般入試の出願時に地域枠を選択するほか、別途茨城県に出願書類の提出が必要です。提出は10月・11月ぐらいと、一般入試の出願時期より早くなっていますので、茨城県の医療対策課医師確保対策室に早めに問い合わせてください。貸与期間は6年間で、大学卒業後1年6か月以内に医師免許を取得し、茨城県知事の指定する医療機関で9年間医師として業務に従事すると返還免除になります。
○北里大学地域医療医師養成修学資金…医学部の5,6年生に月額10万円、事情により30万円までを貸与します。卒業後に大学病院またはメディカルセンターで臨床研修を受けると返還免除となります。
○北里大学給付奨学金制度…2年生以上を対象で、年額60万円、事情により120万円を上限として加減します。これは給付ですので返還の必要はありません。
○北里大学貸与奨学金制度…返還の必要がありますが、貸与奨学金の制度もあります。第1種は学年を問わず月額5万円で年額60万円貸与されます。第2種は2年生以上で、学費の1/2に相当する額を貸与します。2年生であれば年間の学費が640万円ですので、320万円貸与します。それから第3種は5,6年生対象で、学費に相当する額を貸与します。5,6年生の学費は570万円ですので、570万円貸与します。
○PPAの給付奨学金制度と貸与奨学金制度…北里大学にはPPAという父母会のようなものがあります。給付奨学金は2年生以上で年額60万円、事情により120万円までを給付し、貸与奨学金は年額60万円貸与します。
6.質疑応答
Qブロック制という授業は何ですか?
A.授業は1限から4限まである場合がほとんどなのですが、例えばある一つの科目を1限から4限までずっと1週間同じ授業をし、翌週すぐ試験を行う制度です。
Q.一次試験の科目ごとの二段階選抜はありますか?
A.科目ごとの二段階選抜は設けていません。総合得点のみで判定されます。
Q.チーム医療を重要視されていると思いますが、大学内での学部間での生徒の交流はありますか?
A.部活などでの交流はあります。医学部独自の部活に参加する人が多いのですが、それ以外に大学全体で活動する部活もありますので、そちらに参加して、他の学部の学生と交流をする学生もいます。
Q.クリニカルクラークシップ以外で海外に行けるチャンスはありますか?
A.正規のカリキュラムではないので、個人的に5年生の夏休みなどを利用して留学に行く学生がいます。それから、国際医学生連盟の交流プログラムを通して外国に行く学生もいます。
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