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石井雅勇学院長の対談スペシャル
代官山MEDICAL石井雅勇学院長の2011年対談スペシャル

Special Report 昭和大学医学部 入試ガイダンス

太田秀一先生(昭和大学医学部教授) 去る8月13日(土)、昭和大学医学部 太田教授による昭和大学医学部の入試ガイダンスを行いました。大学の先生による直接の学校説明や入試概要説明に生徒達は熱心に耳を傾け、積極的に参加をしていました。昭和大学の魅力的な授業カリキュラムや楽しそうな学生生活の様子に、生徒たちも医学部生活の具体的なイメージが湧いたようです。

■日程:2011年8月13日(土) 16:30〜17:30
■講師:太田秀一先生(昭和大学医学部教授)

■アジェンダ
  1. 大学概要
  2. 特徴〜全寮制〜
  3. 教育内容
  4. 学費
  5. 質疑応答

■ガイダンス内容(抜粋)

1.大学概要

昭和大学は昭和3年に創立して今年で82年の歴史があり、国内唯一の医系総合大学になります。医学部・歯学部・薬学部・保健医療学部の4学部から構成され、医師・歯科医師・薬剤師・看護師・理学療法士といった多角的に患者を支えていくチーム医療を行っています。1学年600名いることと82年の歴史から、今までの卒業生は5900名になります。昭和大学には8つの附属病院があります。8つの附属病院を所有していることは、私立大学の中で最も多く、病床数は3059床であり私立大学中2番目に多い病床数になります。附属病院が多いこと、病床数が多いことはそれだけ多くの症例と向き合っていることにつながります。そのため臨床実習において様々な症例を経験できることが昭和大学の強みだと考えます。

2.特徴〜全寮制〜

1年時は山梨県・富士吉田キャンパスにて4人1部屋の寮生活になります。相部屋になる生徒は学部混在になっています。さまざまな学部の生徒と寮生活を送ることで、早い段階からチームワークを学ぶよい機会になります。寮生活も勉強の場ととらえています。また海外のオックスフォード大学、ハーバード大学、ケンブリッジ大学でも全寮制を取り入れており、医療にチームワークは欠くことのできない要素だと考えています。6月の寮祭は1年生が運営から実行までを行います。

3.教育内容

《1年》
27科目が必修・専門科目は5科目になります。また形態学概論、人体骨実習も行います。外部実習としては近隣の福祉施設に見学実習をします。また教養科目として、語学も選択します。希望者は4週間海外研修に行くこともできます。海外研修は1年から4年まで希望者は提携校に行くことができます。特徴としては、「4学部合同PBLチュートリアル(グループ学習)」があげられます。1年・3年時に実施します。内容としては、医学部・歯学部・薬学部・看護学科・リハビリテーション学科それぞれの専門分野からのアプローチを行い、チーム医療とは何か実戦していきます。

《2年》
基礎医科学は講義形式の授業になります。医学総論の「日本語対話法」では、外部の専門家を招いて日本語対話法を学び、コミュニケーション能力を養います。実習は、肉眼解剖・組織学・生化学を行います。病院での現場実習では、1グループ3・4名で看護師につき、業務内容を学びます。

《3年》
3年生になり臨床医学科目が始まります。(外科入門などの社会医学)医学総論では、地域医療実習として、旗の台キャンパス近隣の開業医院で3日間、地域医療の実態と業務内容を学びます。(1人に対して1診療所で実施します。)医療総論では、漢方などの東洋医学などを学び統合医療を考えます。

《4年》
病理・薬理・法医学実習が始まります。またPBLチュートリアルというグループ討論も行います。グループ討論から、問題点を抽出して、解決策までを導けるかという思考能力、周りとの連携を学びます。試験としては共用OSCE(客観的臨床能力試験)・共用試験CBT(Computer Based Testing)があります。内容は国家試験の模擬をパソコン上で行うものですが、いずれも進級にかかわってくる大事な試験となります。

《5年》
臨床実習が始まります。「白衣授与式」をおこない実習開始となります。全科ローテーション制で、昭和大学病院、藤が丘病院、横浜市北部病院のいずれかでの実習となります。実習が終了すると「アドバンストOSCE」試験があります。

《6年》
クリニカルクラークシップ(選択実習)が始まります。(4月〜6月)設備がととのっていて実習可能なら、昭和大学の附属病院以外でも行えます。(海外研修も可能。)

国家試験対策としては、集中講義があります。また国家試験に準じた卒業試験T・U・Vがあります。この3種の試験より卒業判定が行われます。卒業判定の下位20名は強化合宿となります。また卒業判定不合格者は、3月に再評価試験を行い、合格すれば第2次卒業として3月31日付けで卒業となります。今年の国家試験合格率は9割を切っていましたが(私立29校中6位)、本学の卒業試験を合格する学力があれば国家試験は通ると考えています。

4.学費

学費免除対象者は6年間の学費が私立医学部29校中4番目に安い学費となっています。学費免除対象者としては入学者上位78名および地域選抜入学者は1年時の授業料250万円、施設充実費100万円が免除となり、2300万円になります。一般学生でも6年間の学費は2650万円になり私立医学部の中で6番目に安いです。また6年間の中で何度でも、毎年留学する機会が設けており、留学者には昭和大学から10万円の補助金が出ます。

5.質疑応答

Q.なぜ地域選抜という入試方法を取り入れているのですか?

A.理由としては以下があります。@医師の地域偏在。A在学生の現役率が4割の現状。B首都圏出身者が7割を占める在学生の現状。以上3点の現状より、昭和大学の地域に根差した医療従事者の育成を目指すために地方出身者と幅広い年齢層の学生の育成を目指し、地域選抜の入試方法を導入しています。また地域選抜は1次試験がセンター利用のため地歴公民を2科目受験した場合は得点が高かった方を使用する、英語は250点満点ですが200点に換算するという措置をとっています。

Q.入学試験における科目ごとのあしきりはありますか?

A.科目ごとのあしきり点は設けていません。また地域選抜における地域格差もありません。

Q.1次合格のラインを教えてください。

A.平成23年は400点満点中、選抜T期は256点(64%)、選抜U期は264点(66%)になります。

Q.選択科目による得点調整はありますか?

A.ありません。

Q.面接内容を教えてください。

A.志望動機、高校時代の課外活動、小論文で自分が書いた内容は言えるようにしてください。昭和大学の概要をおさえておくことも大切。昨年度の小論文課題は昭和大学の概要をおさえていれば答えられました。
(例)アドミッションポリシーとは?
共同生活を送る中で、真心をも持ち、協調性をはぐくみ、医療に対する強い興味をもち、自ら率先して動く積極性を養い、社会に貢献できる医療人の育成を目指す。
(例)「至誠一貫」とは・・
「真心をもって何事にも立ち向かう」という意味の「至誠一貫」が建学の精神です。「至誠一貫」の精神を体現する医療人を育成するために、入試制度から生活環境、学習環境まで深く考え設計しているということを自分の言葉で言えることが大事になります。

Q.女性は不利ですか?

A.男女格差はありません。平成23年の入試結果は女性の志願者は選抜T期で32%、合格者は24%になります。選抜U期では志願者は36.6%、合格者は30.6%になります。また、年々女性が増えています。

Q.補欠合格の発表はどのようにおこなうのですか?

A.入学辞退者が発生した場合、順次電話連絡をしていきます。3/31まで電話をかけていきますので、必ずつながる電話番号を願書に書いておいてください。もしつながらなかった場合は、次の補欠合格者に連絡をしてしまいます。過去の受験者では、自分の携帯と保護者の携帯含め4つの電話番号を書いていた受験者もいます。

Q.昭和大学では海外研修の機会が多く設けられていますが、その意義はなんですか?

A.観光で行く海外とは違い、自分の目で国際社会の現状を学んでほしいと思い多くの機会を設けています。

Q.3年時の開業医院への研修先はどこに行きたいか選択できるのですか?

A.学校から近隣の開業医の方に依頼して、現状140か所の開業医院と連携しています。その中から学校がマッチングして行います。

Q.浪人生と現役生では合格基準として優先されるのはどちらですか?

A.どちらを優先的にとりたいという差はありません。今までの入試結果では現役生の入学者は約20%です。現役が少ない理由としては、入試が実力主義なので、結果として現役生が少なくなっているのだと考えます。

Q.地域出身者への優遇措置はありますか?

A.設けていません。ただ地域選抜では各ブロック必ず2名の選出ですが、昭和大学が首都圏にあることから、志願者数の格差はあります。

Q.学園祭について教えてください。

A.1年時は6月に富士吉田キャンパスで行います。入学して2カ月足らずの短い時間での準備ですので、全学部協力して準備を進めています。2年以降は旗の台キャンパスで学園祭は行います。全学部と附属の看護専門学校が合同で行います。

Q.2次の面接で大事なことは何ですか?

A.医療人には周りとの協調性が不可欠です。発言をすることはとても良いことですが、自分の話を一方的にするのでなく、面接官が聞いたことに対してきちんと答えられる・会話のキャッチボールができることが大事です。また医学部は実習と試験が多くあり、寮生活含めハードな6年間になります。その6年間をやりきる覚悟が必要だと思います。そのため精神的にも体力的にも厳しい学生生活を耐えうる学生を募集するため、課外活動などの調査書も見ています。

Q.大学の雰囲気はどうですか?

A.教授との距離が近いと思います。指導担任制を実施していて、1人の教授に5人の生徒がつきます。またクラブ活動では教授が部長としてつきます。

Q.1年次の寮生活に対しての生徒の反応はどうですか?

A.4学部混在ですが、みんなよかったと言っています。まずはオープンキャンパスに来てみて、学生の様子を見てみてください。

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